「テーマも定義も百通り」といわれる社会学ですが、どんな人がこの学問の基礎を築いたのでしょうか。
それは、フランス人のオーギュスト・コント(1798~1857)という人です。
コントは「社会」と「学問」とを結合した「sociologie」(社会学)という造語をつくりこの学問を創始し、 後に「社会学の父」と呼ばれました。
コントはフランス革命後の混乱した時代を生きた哲学者であり数学者でした。
この時代に起きた二つの革命「産業革命」と「フランス革命」は、
「フランス革命」により支配者から人々が解放され民主主義がおこり、「産業革命」により科学と技術を得て、人はそれまで恐れるしかなかった自然を征服する様な力を得ました。
新しい価値観が生まれたこの時代にコントは、社会とその発展について考えました。
コントは自著のなかで「社会再組織に必要な科学的作業のプラン」について有名な三段階発展論を提起しています。
『私は文明史が、性格の違った三つの大時期、すなわち三つの文明段階に分けられると思う。第一の時期は、神学的・軍事的時代である。第二の時期は、形而上学的・法制的時代である。第三の時期は、科学と産業の時代である。』
とし、第三の段階でようやく、人間は社会現象を観察することができるようになったとし、また予測できるようになると考えました。
人が自然の脅威と支配者から解放されたこの時代に、社会学は産声をあげたのです。